海を越え三貫清水に飛来した冬鳥たち


 ♪ 秋は夏鳥と冬鳥が入れ替わる季節です。夏鳥は既に南へ帰り、秋が深まるに連れ、日一日と冬鳥の姿が増えていきます。
 下の写真は鴨川に飛来したコガモ。午後の陽差しを浴びて、ただ今お昼寝中です。


 ♪ コガモは、最も小型のカモで、川や湖など淡水に生息します。シベリアや中国で夏を過ごし、秋になると、海を越えて日本まで飛んできます。
 三貫清水の自然が、渡り鳥を通じて、はるか遠くのシベリアや中国とつながっている、と考えると、自然の偉大さ・不思議さを改めて感じます。

 ♪ ところで、鳥の「渡り」については、現代の科学でも解明されていない部分が多いようですが、どうやら、メスが先に渡り、それを追ってオスが渡ってくるそうです。
 そういえば、上の写真に映っているのは全部メスです。付近にコガモのオスはいませんでした。周囲を見回してみたところ、マガモもいましたが、これもメスでした。

 ♪ 昼寝中のコガモをアップで撮ってみました。片足で立ち、クチバシを羽の中に入れて寝ています。
 目が開いているようにも見えますが、これはカメラを向けたせいかもしれません。




 ♪ ところで、コガモのオスはこんな姿をしています(去年1月に撮影)。

 ♪ オナガガモ、ハシビロガモなどがいないだろうかと、鴨川沿いを歩いていたら、「ヒッ、ヒッ、ヒ」とジョウビタキの鳴き声が聞こえました。
 どこにいるんだろうと思っていたら、ほんの数メートル先、鴨川のフェンスに止まっていました。
 縄張り(なわばり)を持つ鳥ですので、人が近付いてもすぐには逃げません。一度見つければ、その場所でまた出会える可能性が高い鳥です。

 ♪ きれいですねー。個人的には、三貫清水に来る鳥の中で一番好きな種類の一つです。
 これはオスです。メスは全体的にもう少し茶色を帯びていて、地味な感じです。
 大きさはスズメとほぼ同じ。冬が近付くと、この小さな体で海を渡って日本まで飛んできます。夏の間は、中国、ウスリー、サハリンなどで繁殖します。

 ♪ 写真が少しぼけてしまいましたが、後ろ姿です。



 ♪ 木の葉が落ちるこれからの季節は、鳥観察に絶好の季節です。三貫清水では林の鳥と水辺の鳥の両方を観察することができます。

 ♪ 三貫清水で冬に姿を見ることができる鳥は、

【鴨川の水辺】コガモ、マガモ、カルガモ、ハシビロガモ、オナガガモ、カワウ、ホシハジロ、カイツブリ、カワセミ、ハクセキレイ、バン、タシギ、コサギ

【草原、鴨川の土手】カワラヒワ、アオジ、ムクドリ、ツグミ、キジバト、スズメ

【林】ジョウビタキ、シジュウカラ、コゲラ、アオゲラ、ベニマシコ、モズ、ホオジロ、ヒヨドリ、シメ

などです。

 それぞれの鳥の特徴は下のページを参考にしてください。
●「鳥観察の手引き」 ←クリック 


松井修一