キンモクセイがずいぶん遅れて咲きました

2012.10.31

三貫清水緑地に接する大宮北高のグラウンドには100本ほどのキンモクセイが植えられていて、毎年9月末にはたくさん花が咲いて強い香りを放つのですが、今年は1010日になっても花がなく、もう咲かないのかと思っていました。ところが20日ごろ約1カ月遅れでたくさん咲きだしました。どうやらさいたまの9月の平均気温がここ35年間で一番高く、10月上旬も同様だったことによるようです。1本だけあるギンモクセイ(写真右)は普通に咲きました。


 

写真はヒユ科の多年草で、左がヒカゲイノコヅチ、右がヒナタイノコヅチです。以前はイノコヅチ1種とされていたのですが、今はこの2種に区別されているようです。「猪()の子槌」が語源ですから、カナ表記ではイノコヅチが正しいと思うのですが、図鑑ではどれもイノコズチと書いています。日本語の感覚をどこかへ忘れてしまったのではないかと、私は不満です。

イノコ縮小.jpg

 

 次はイネ科の多年草カゼクサです。道の真ん中にでも平気で生え簡単には引き抜けないほど強いけれども、ごく普通の雑草です。春から夏のイチゴツナギに対して秋を代表するものでしょう。


 

 次はブタクサ(写真左)とオオブタクサ(写真右)です。ともに北アメリカ原産、キク科の1年草で、たくさんの花粉をまき散らし、花粉症の原因のひとつとして嫌われています。ブタクサは高さ0.3から1メートル、葉が2回羽状に深裂します。オオブタクサ(別名クワモドキ)は高さ3メートルにもなり、葉が35裂します。


 

次はキク科の2年草ヒメムカシヨモギで、北アメリカ原産の帰化植物です。道端などどこにでも生えています。

 


 

次はエノキグサ(写真左、トウダイグサ科の1年草)とクワクサ(写真右、クワ科の1年草)です。この二つ、よく間違えられるとされていますが、私には似ているとは思えません。ともに、葉が樹木のエノキとクワに似ているから付けられた名前だといいます。


 

次はツバキ科の常緑低木チャです。今ごろ花が咲きます。お茶には日本茶、紅茶、ウーロン茶などいろいろありますが、発酵させる程度が違うのであって、原材料はみんなこの木の若葉です。


 

 最近路傍の雑草刈り払いがされたためかも知れませんが、今年はヤクシソウの花がさっぱり見えません。たいへん気になっています。数年前はあちこちに大きな株があってたくさん花が咲いていましたし、去年もいくつかの株で確認しています。写真左は2005.10.12の撮影、右は2011.11.01の撮影です。


 

若本孝雄