イとクサイです

2011.08.31

写真はイです。いぐさ科の多年草です。イグサと呼ばれることもありますが標準和名は「イ」(藺)です。葉は円柱形の茎の根元で鞘状に退化しています。花穂の上に直立するのは苞ですが、下の茎と同じ形をしているので、まるで茎の途中から花穂が出ているように見えます。大型に改良された栽培品種の茎は畳表の材料として使われます。

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次は同じいぐさ科の多年草クサイです。「草藺」であって「臭い」ではありません。イと違って普通の葉を持っています。

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イとクサイの写真の右のイラストは、「野草 見分けのポイント図鑑」 総監修・林弥栄/監修・畔上能力、菱山忠三郎、西田尚道/イラスト・石川美枝子(講談社) から引用させていただきました。

 

 

写真はセイバンモロコシ(西蕃蜀黍)です。地中海沿岸原産のいね科大形多年草で、第2次大戦後に帰化して全国で急速に広がり、厄介な雑草として嫌われています。西蕃とは中国から見た西域を意味します。

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次はゆり科の多年草ニラの花です。ニラやノビルは、ネギやタマネギと同じゆり科ネギ属(allium)に属しますが、ネギやタマネギが葉の裏表の分からない単面葉なのに対して、ニラやノビルでは葉の裏表がはっきりしています。

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次はワルナスビです。なす科の多年草、北アメリカ原産の始末に困る害草で、茎、葉や花序にたくさん鋭い棘があります。畑などの害草として問題になっています。

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若本孝雄