ハイアオイ-小さいけれどなかなかきれいな花です

2011.05.31

写真はヨーロッパ原産であおい科の多年草ハイアオイです。同じあおい科の中国原産のタチアオイ(立葵)の、茎が直立して高さ2メートル以上になり花も大きくて多くて目立つのに対して、ハイアオイ(這葵)は茎が横に広がっても高さ30センチほど、花も小さくて少なく派手さはありませんが、よく見るとなかなかきれいです。

ハイアオイ - コピー-縮小.jpg

 

次は北アメリカ原産で、ふうろそう科の1年草アメリカフウロです。ふうろそう科といえば、下痢止めの民間薬としてゲンノショウコがあまりにも有名です。他にもこの仲間はいくつかありますが、薬草として用いられることはないようです。アメリカフウロは今、帰化種としてどこにでも普通にたくさん生えているようです。

アメリカフウロ - コピー-縮小.jpg

 

次はせり科の2年草オヤブジラミ(雄藪虱)です。鉤状に曲った刺毛を密生した果実が衣類にたくさんついてわずらわしいので、シラミと名付けたようです。右上はオヤブジラミ、右下は同じ仲間のやや小型で花期が少し遅いヤブジラミの花の拡大で、いずれも径3ミリほどの小さい5弁花ですが、花弁に不規則な切れ込みがあります。

オヤブジラミ - コピー-縮小.jpg

 

次はきく科の1〜2年草オニタビラコです。タビラコの別名を持つコオニタビラコ(春の七草でいうホトケノザのこと)に対して大型であることからこの名がつきました。あちこちにたくさん咲いています。写真右はヤブタビラコです。オニタビラコに比べると小型で茎が立たず横に伸びます。ここ2〜3年数が減ったようで気になっています。

オニタビラコ - コピー-縮小.jpg

 

次はイモカタバミです。南アメリカ原産かたばみ科の多年草で塊茎(イモ)で殖えます。これくらいビッシリと咲くとなかなか見事です。

イモカタバミ - コピー-縮小.jpg

 

次の写真はアゼナルコです。かやつりぐさ科の多年草で数個の小穂を鳴子に見立てた名前です。鳴子というのは、田畑の作物を狙う鳥を追い払うための農機具で、風に吹かれて鳴子につけられた拍子木が音を出して鳥を驚かす仕掛けです。若い人はご存じないかもしれませんね。頂小穂は先端に雌性、基部に雄性の花をつけ、下方の小穂は雌性の花だけをつけるのがユニークです。

アゼナルコ-縮小.jpg

若本孝雄