カラスビシャクです

2010.11.15

写真はカラスビシャクです。さといも科の多年草で右は6月に撮った花、左は今3小葉の付け根と葉柄の途中にムカゴをつけたところです。カラスビシャクには地下に径2センチほどのヘソクリと呼ばれる球茎があり、ムカゴと両方で殖えます。別名ハンゲ(半夏)は漢方での呼び名で球茎を吐き気止めなど薬用にします。球茎を農家の主婦などが取り貯めておくと、結構良い値段で売れるそうで、ヘソクリという言葉はここから来たとか。

からすびしゃく-2.jpg

 

次はきく科の多年草で、ご存じ秋の七草のひとつ、フジバカマです。レッドデータブックで絶滅危惧TB類に指定されています。そういえば最近だんだん少なくなっていく気がしないでもありません。白いヒゲのようなものが見えますが、小さい花のめしべの柱頭が2裂して延びているものです。

フジバカマ-2-縮小.jpg

 

次は同じくきく科の2年草ヤクシソウです。漢字で薬師草と書くのは間違いないと思いますが、葉が薬師如来の光背に似ているからとか、薬用にされたからとか諸説があります。緑地東側の道路脇にたくさんあったのに、最近道路脇の除草がされたこともあってずいぶん減った気がしてがっかりしています。

ヤクシソウ-縮小.jpg

 

次はゆり科の多年草キチジョウソウ(吉祥草)です。吉事があると咲くという言い伝えがあります。今年は咲くのが例年よりやや遅く花穂も少し小さい感じがします。目立たない花ですが、今年もちゃんと咲いてくれたなと、見つけると大変うれしくなります。

 

きちじょうそう-縮小.jpg

若本 孝雄