オトコエシです

2010.10.15

写真はオミナエシ科の多年草オトコエシです。秋の七草で黄色の花が咲くオミナエシ(おみなの飯:7.31版で紹介)に対して白い花が咲くのでオトコエシ(おとこの飯)になったそうです。どちらも昔から山野に普通に見られ人々の生活に溶け込んでいたのですが近年すっかり少なくなった気がします。押し花にしたりすると腐った醤油を思わせる変なにおいがするので嫌う人もいます。

おとこえし200.jpg

 

次はノダケです。前から草姿と葉の形でうこぎ科かせり科だろうとは思っていたのですが何か分からないでいました。今度花が咲いているのに出会いましたので、せり科の多年草ノダケだと分かりました。せり科の草のほとんどは花火のように花柄を広げて小さい5弁花をたくさんつけますから。暗紫色のノダケはごく少ない例外です。

ノダケ-縮小.jpg

 

次は道端にふつうに生える、きつねのまご科の1年草キツネノマゴです。図鑑には花が穂状に密集してつくと書いてあるのですが、がくと包葉が込み合っているものの、花が密集しているというのを私はまだ見たことがない気がします。

きつねのまご-2.jpg

 

次はオオオナモミです。きく科に属するメキシコ原産の大形1年草で1930年ごろ初めて見つかったのですが、今では全国に広く帰化して在来種のオナモミなどを圧倒しています。秋になると衣服に付く草の実がいろいろありますがオオオナモミはその代表です。果実を包むつぼ状体と呼ばれるものには大きなくちばしのほか先端がかぎ状の刺が多くみられます。マジックテープの元祖だといわれているそうです。

おおおなもみ-縮小.jpg

若本孝雄