ヒデリコです

2010.09.15

写真はかやつりぐさ科の1年草ヒデリコです。夏の盛りの日照りの中でも繁茂するから「日照り子」だそうです。どういうわけか私はまだ田んぼのあぜ道以外で会ったことはありません。この草の特異な点は、あやめ科のアヤメの仲間とさといも科のショウブの仲間以外ではめずらしく、葉が単面葉で構成されていることです。単面葉については今年の1月31日版を参照してください。

ヒデリコ-3-縮小.jpg

 

次は道端などでふつうに見かけるきく科の1年草タカサブロウです。ふつう漢字では「高三郎」と書き人名から来ていると思われますが、語源ははっきりしません。きく科の草は大部分、タンポポに代表されるように果実に冠毛があって落下傘のように風に乗って飛んでいくものが多いのですが、タカサブロウの果実は水に流されて散布されます。

タカサブロウ-縮小.jpg

 

次はみそ汁の実やぬかみそ漬けなどでおなじみ、ミョウガの花です。しょうが科の多年草で、日本古来のような顔をしていますが熱帯アジア原産の帰化植物だそうです。どこのお宅の庭にも咲いていそうに思われますが1日でしぼんでしまうので、きれいな花を写真に撮れることは意外に少ないなという感じです。1枚だけの花弁に見えるのは実は雄しべで、ふつう唇弁と呼んでいるそうです。

ミョウガ-2-縮小.jpg

 

次はあかばな科の多年草ミズタマソウです。森の木陰などで見られます。小さい白い毛が密生する果実が露にぬれた様子を水玉に見立てた名前です。花は径5ミリほどで花弁は2枚ですがよほどよく見ないと花の構造が分かりません。

ミズタマソウ-縮小.jpg

 

若本 孝雄