サルトリイバラとシオデ

2010.07.31

下の写真(左)はサルトリイバラ、(右)はシオデです。どちらもゆり科シオデ属に分類されますがサルトリイバラはつる性低木、シオデはつる性多年草とされています。サルトリイバラのつるにはトゲがたくさんありますがまさかこれでサルがとっ捕まるとは思えません。私は周防大島出身ですが子供のころこの葉はブトンバと呼んで、アンコの入ったダンゴを包んで蒸すのに使われていました。山から葉を取ってくるのは子供の役目です。シオデの若芽は山菜としてアスパラガスそっくりの味がしておいしいそうで沢山は採れないので貴重だといいますが、私はまだ食べたことはありません。雌雄異株で写真は雌株です。

さるとりいばら-縮小.jpg

 

次はオミナエシです。おみなえし科の多年草で秋の七草のひとつです。図鑑には花期8〜10月と書いてありますが6月終わりにはもう花が咲いています。語源は白飯のオトコメシに対して、黄色の粟飯をオミナメシといったことからきたという説が有力なようです。

オミナエシ.jpg

 

次はヤマユリの花です。ゆり科の多年草でたいへんきれいなので栽培もされるようです。花が咲くのを待っていたかのようにたちまち盗られてしまってなかなか花を見られず、情けない思いをさせられることがしばしばです。今年何とか写真を撮ることができました。

ヤマユリ - コピー-縮小.jpg

 

次はアキノタムラソウです。サルビアの仲間であるしそ科アキギリ属の多年草で、なぜ「田村草」なのかよく解りません。「秋の」とついて他にハルノタムラソウとナツノタムラソウもあるのですが、夏の盛り7月半ばには花が咲きます。目立たない花ですが、時には茶花としてその野趣を楽しまれたりするといいます。

あきのたむらそう-縮小.jpg

若本 孝雄