フタリシズカです

2010.05.31

写真はせんりょう科の多年草フタリシズカで5月半ばまでたくさん咲いていました。同じ仲間で静御前を連想して名前がついたヒトリシズカが花穂1個であることから、フタリシズカは花穂2個と思われているかも知れません。実際2個のことが多いのですが、1個のこともありこの写真のように4個も5個もあることもめずらしくありません。


 

次はきく科の2年草キツネアザミです。アザミにちょっと見では似ていますが、よく見るとかなり違うので偽ものという意味でキツネとついています。アザミのような刺はなく、多数の小枝が上向きに伸びて先に花を咲かせます。


 

次はスイカズラ(別名ニンドウ)です。すいかずら科のつる性半常緑低木です。花は最初白く、しだいに黄色に変わります。芳香があり子供が奥にある蜜を吸うことからスイカズラの名前になりました。茎や葉、花は乾燥させてお茶代わりにしたり、酒に漬けて忍冬酒にしたりします。葉はふつう全縁の楕円形ですが、若い木や枝では右の写真のように羽裂するものが現れてまるで別の木のように見えます。


 

次はおおばこ科の多年草ヘラオオバコです。あちこちに生えるヨーロッパからのお客さんです。葉が細長く、長い花茎をたくさん立て、花穂の先のほうに雄花が輪状に広がって面白い形になります。早くから花の咲く株と遅く咲く株とではかなり時期に差があります。


 

次はヘビイチゴの花と果実です。バラ科の多年草です。花は4月14日の撮影です。果実が毒だと思われているかも知れませんが毒はありません。ただし全くおいしくはありません。偽のイチゴという意味でのヘビイチゴです。


 

次は同じばら科の多年草ミツバツチグリ(写真左上)、キジムシロ(左下)、オヘビイチゴ(写真右)です。これらはキジムシロ属の仲間でヘビイチゴの仲間ではありませんが、ヘビイチゴを含めて葉の形と黄色の花がよく似ていて、ときに間違えられます。


 

若本 孝雄