カラスノエンドウとシロツメクサの仲間の臨時特集

2010.05.20

最近新しい発見もありましたので、今日はまめ科のカラスノエンドウの仲間(ソラマメ属)とシロツメクサの仲間(シャジクソウ属)を取り上げます。

 

写真はおなじみのカラスノエンドウです。ずっと「烏の豌豆」だと思っていたのですが最近「烏野豌豆」だと知りました。子供の頃、10個ばかり入っている豆を取り除いたサヤを笛にして吹いて遊びました。右は時々見かける白花のもので、株によって花の色が決まっているのではなく、ときどき白い花が出るようです。


 

次はスズメノエンドウです。葉も花も果実もうんと小型で、特に花は虫眼鏡でもないと形がよく分からないほどです。さやの中の豆は2個です。


 

次はカスマグサです。カラスノエンドウとスズメノエンドウの中間の大きさで「カ」と「ス」の間という意味での名前です。変な名前の付け方もあるものです。花は紫桃色の筋模様がすこし見られるほどの大きさです。豆は4個ほど入っています。以上3種はいずれもつる性1〜2年草です。


 

次はナヨクサフジです。日本の古来種にクサフジというのがあり、花木のフジのように多くの花が連なっていて草だという意味の名前でしょう。それに似ていて少しナヨナヨしているというわけです。ヨーロッパ原産のつる性1〜2年草です。


 

次の写真は四つ葉のクローバーでおなじみ、シロツメクサです、江戸時代オランダからガラス器を送ったとき、パッキング材として乾燥したシロツメクサを用いたので「詰め草」というわけでヨーロッパ原産の多年草です。ツメクサの仲間はどれもたくさんの花が集まって丸い花序を作ります。この仲間はどれも牧草として重要なものでした。


 

次はアカツメクサ(別名ムラサキツメクサ)です。これもヨーロッパ原産の多年草でシロツメクサより大型で、小葉にはV字型の斑紋があるものが多いです。


 

次はコメツブツメクサといいます、花や葉がごく小型であることからついた名前でしょう。ヨーロッパ〜西アジア原産の1年草です。


 

次はベニバナツメクサ(別名クリムソンクローバー)です。別所町の公園周辺で野生化しているように見えます。これもヨーロッパ〜西アジア原産の1年草です。園芸種としての流通名ではストロベリーキャンドルというようです。赤い花序をイチゴにたとえたのでしょう。


 

若本 孝雄