シロバナタンポポです

2010.03.15

3月の声を聞くのを待ちかねたかのようにたくさんの花が咲き始めました。でも啓蟄を過ぎてから雪が降るなどして春も足踏みしています。下の写真はシロバナタンポポです。タンポポの仲間で西日本に多く東日本では少ないとされていたのが、最近は東でもよく見かけるそうです。花のそばに見えるのはショカッサイの葉で、右下に見える深く切れ込んだ3枚がシロバナタンポポの葉です。写真を撮ったのは3月5日ですが、3日あとにはもう花がなくてどこにあったのか分からなくなってしまいました。


 

次はあぶらな科の中国原産2年草ショカッサイで、諸葛孔明が栽培を奨励したと言われるところから名前がつきました。オオアラセイトウとかムラサキハナナの別名があります。以前東中野や駒込近くの車窓からたくさん見られハナダイコンと呼ばれていたのを覚えていて、このほうが通りがよいかも知れませんが、正確にはハナダイコンというのは別のものだそうです。


 

次はオドリコソウ(左)とヒメオドリコソウ(右)です。どちらも葉の網目状の脈が細かいしわのように見えます。上部の葉が赤紫色を帯びるのがヒメオドリコソウで、こちらはヨーロッパ原産の帰化種です。花の形から花笠をかぶった踊り子たちの姿にたとえた名だそうで、ちょっとしゃれています。しそ科の2年草ないし多年草で同じ仲間のホトケノザとともに、花はみなたいへんよく似ています。


 

次はノカンゾウ(左)とヤブカンゾウ(右)の新葉です。夏花が咲いたのを覚えているから分かりますが、新葉を見ただけではどちらか区別がつきません。同じ仲間のゼンテイカ(別名ニッコウキスゲ)とともにゆり科ワスレグサ属に分類されます。ヤブカンゾウをワスレグサということがありますが、この名は中国で忘憂草と呼ばれこの花を見ると憂さを忘れるということからきています。


 

若本 孝雄