マンリョウとセンリョウ

2010.01.15

遅ればせながら新年のご挨拶を申し上げます。本年も折々の草や木の表情をお伝えして行きたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

 

写真左はマンリョウ(万両)の実です。やぶこうじ科の常緑小低木で、小鳥が赤く熟した実をついばんで種を運ぶのであちこちにたくさん生えていますが、園芸店で見かけるようにびっしり実のついた株はあまり見られません。写真右は緑地近くの道の側に近所の方が植えたせんりょう科の常緑小低木、センリョウ(千両)の実です。マンリョウ、センリョウともにお正月の縁起物として飾られたりします。やぶこうじ科のヤブコウジも林の中にあって赤い実が見られたのですが、この2〜3年見られなくなってしまいました。


 

次はサンシュユの果実で、昨年2月28日版で黄色の美しい花を紹介しましたが、それがこのような真っ赤できれいな果実に熟したのです。写真は昨年の12月下旬に近くの大宮花の丘農林公苑で撮影したものですが、1月7日に見に行ったら鳥に食べられたのか実はほとんど残っていませんでした。花のつぼみはまだ本当に小さいのですが、あと1ヵ月もするときれいに咲き始めるのです。


 

次はこれも花の丘農林公苑にあるロウバイの花です。ろうばい科の落葉低木で、写真の花は中央部の花弁が暗紫色でなくて黄色なので、ソシンロウバイとして別種とする説があります。ロウバイは花色が蜜蝋に似ているので蝋梅なのです。臘月(旧暦12月)に咲くから臘梅だという説もありますが間違いのようです。


 

若本 孝雄