トクサです

2009.07.15

写真は北池のすぐ南に生えているシダ植物のトクサ(砥草、木賊)です。とくさ科の多年草で。スギナ(ツクシ)と同じ仲間です。茎に珪酸が蓄積されて硬化し、物を磨くのに古くから用いられました。高級つげ櫛や漆器の生地加工などに今も使用されます。滝廉太郎はこれで爪を磨いたといわれます。ツクシの頭のような右の写真は茎の頂上にできた胞子穂で、種子植物の花にあたるものです。


 

次はかやつりぐさ科の1年草のアゼガヤツリで、田のあぜなどで普通に見られるものです。花の咲くのが一番早いカヤツリグサのひとつです。


 

次はノカンゾウです。ゆり科ワスレグサ属の多年草です。仲間のヤブカンゾウやニッコウキスゲ、それに学名「ヘメロカリス」で呼ばれている多くの園芸種を含めて、朝開いて夕方にはしぼんでしまう1日花です。写真右は、6月半ばにきれいに下草刈りされた林の中で、2週間ほどで葉を出し花茎を立てて、きれいな花を開いた株です。あまりに早いのでちょっと驚きました。


 

7月前半に花の咲き始めた樹は、ノブドウ、ムクゲ、ツタ、コムラサキ、マンリョウでした。

 

草では、ヘクソカズラ、ジャノヒゲ、アキノウナギツカミ、コセンダングサ、ウシノシッペイ、オランダハッカ、ギボウシ、トクサ、ニラ、イヌビエ、アゼガヤツリ、コマツヨイグサ、ウド、イタドリ、チクマハッカ、タケニグサ、ホソムギ、ケイヌビエ、セリ、ヒルガオ、アキノタムラソウ、ヤブガラシが花を咲かせ始めました。

 

若本 孝雄