ヤマアジサイです

2009.05.31

写真はヤマアジサイです。ゆきのした科アジサイ属の落葉低木ではこの他にアジサイ、ガクアジサイが同じ時期に咲き始めました。ガクアジサイで八重咲きの「隅田の花火」などをせっせと植えて楽しませてくださる方もいます。道路の一角にあった仲間のノリウツギが隣の開発で無くなって、特有の3輪生の葉を見られなくなってしまいました。


 

次はイヌビワです。くわ科イチジク属の落葉低木でご覧のように小さいイチジクそっくりです。イチジクを無花果と書くように、花は花嚢または果嚢と呼ばれる袋の中にすっぽり入っていて外からは全く見えません。雌雄異株で雌果実は甘くて食べられますが、写真は雄株で果実は残念ながら食べられません。


 

次は5月5日に紹介したタチツボスミレの今の様子です。有茎種なので今は茎が立ちあがっているのが分かります。花期が終わった今の夏葉は、花時の春葉の2倍以上に大きくなりました。やや白いツボミがいくつか見られます。ツボミなのですが、花期の終わったあとは花弁が退化していて萼片だけが目立ち、花は開きません(閉鎖花と呼びます)。虫による受粉ができなくても自花受粉で種子ができるようになっています。


花期が終わると葉がとても大きくなることと、閉鎖花の自花受粉によって種子ができることとは、ほとんどのスミレの仲間に共通する性質です。

 

5月後半に花の咲き始めた樹はスイカズラ、ザクロ、ウツギ、ヤマアジサイ、アジサイ、ガクアジサイ、イヌビワ、イボタノキ、ネズミモチ、クリです。

 

草ではコウゾリナ、フトイ、ウキヤガラ、ユキノシタ、ドクダミ、フタリシズカ、ハキダメギク、マメグンバイナズナ、ムシトリナデシコ、ゼンテイカ、チョウダイアイリス、ヒメイワダレソウ、ヒメビジョザクラ、アレチギシギシ、シラゲガヤ、キキョウソウ、アカンサスの花が咲き始めました。

 

若本 孝雄