オカトラノオです

2008.06.30

 

写真は花穂を虎の尾に見立てて名前がついたオカトラノオです。さくらそう科の多年草です。以前紹介したヌマトラノオは花穂が真っ直ぐ上に伸びていますが、オカトラノオは先の垂れた太い花穂になります。


 

 


次は先ごろ道端に咲いていた花ですが、図鑑で探しても名前が分かりません。一番近いと思われるのはヤツシロソウ(ききょう科)ですが、これは熊本、大分両県だけにしかないといいます。


ヤツシロソウは学名カンパヌラ・グロメラータですが、ホタルブクロを含めたカンパヌラ属は非常に多くの種類があって切り花用の改良種ともに園芸で広く扱われているそうで、そのひとつが逃げ出したのかもわかりません。

 

 


次はノビルの花です。ノビルはゆり科の多年草で、私は山菜の王様のひとつだと思っています。ラッキョウを小形にしたような地下の鱗茎はそのまま味噌をつけてかじってもよし、若葉とともにぬたにしても絶品です。薹(とう)立ちする頃には硬くて食べられなくなりますが、小さい花は意外にきれいで驚かされます。小さい紫がかった球はムカゴで、後に落ちて芽を出しますし、鱗茎は鱗茎で分球して増えますから、繁殖力は旺盛です。


 

 


6月後半に花の咲き始めた草はアカンサス、ママコノシリヌグイ、オニユリ、ヤブガラシ、ヨウシュヤマゴボウ、アガパンサス、タケニグサ、ワルナスビ、アレチギシギシ、イタドリ、ヒメビジョザクラ、ニワゼキショウ、カワヂシャ、ウコン、コセンダングサ、コシロノセンダングサ、ハエドクソウ、ヒメヒオウギズイセン、ネジバナ、ミズヒキです。

 

樹ではナンテン、アカメガシワ、サカキ、スダジイ、リョウブ、ネムノキ、マンリョウ、ツタ、ツルウメモドキ、ビョウヤナギ、ノウゼンカズラ、ヤマハギ、コムラサキが咲き始めました。

 

若本 孝雄