ハキダメギクです

2006.11.15

写真はハキダメギクです。きく科の1年草で、東京世田谷のはきだめで見つかり、牧野富太郎博士の命名になるといいますが、少々かわいそうな名前です。頭花は径5ミリほどで、まわりに5個ほどの舌状花が間隔を置いて並びます。


 

 


次はツワブキです。きく科の多年草です。海岸に大変多い草ですが、埼玉など内陸部にもたくさん見られます。葉の形がフキに似ていてつやがあるので、ツヤハブキからツワブキになったとする説が有力です。フキと同じように葉柄を食用に供します。


 

 


次の写真はカタバミです。かたばみ科の多年草で、これは葉が緑色ですが、暗赤紫色のものもあってアカカタバミとよびます。花期を5〜7月とする図鑑もありますが、私はほぼ通年ではないかと思います。写真は11月上旬に撮りました。少しカタバミについて説明します。

葉や茎に蓚酸を含むので、噛むと酸っぱくスイモノグサ(酸いもの草)の別名があります。葉を揉んでコインを磨くとピカピカになるのでゼニミガキという名もあります。夜には3つの小葉を閉じて眠るという面白い習性があり睡眠運動と呼んでいます。その時一方が欠けて見えるのでカタバミ(傍食)なのです。

この仲間にはムラサキカタバミ、イモカタバミ、オオヤマカタバミなどのほか、園芸品種でオキザリスなどが知られています。


 

 


11月前半に花の咲き始めた草はありません。

 

樹ではシロダモ、カンツバキが咲き始めました。

 

09月30日版でアオハダの赤い実が全然見られないと書きました。その後の観察でも、コムラサキ、イイギリの実がほとんど見られないほか、コナラやクヌギなどぶな科のドングリもほとんど落ちていません。あちらこちらでクマが出没するはずだと思います。気候の変動に伴うものでしょうか。

若本孝雄