クロモジの冬芽です

2005.12.31

 

写真はクロモジの冬芽です。長い芽は葉芽です。小さい丸い芽は花芽です。3月終わりごろから葉の展開と同時に黄緑色の小さい花を咲かせてとてもきれいです。くすのき科の落葉低木です。

 

クスノキの樹皮から樟脳を作ったように、くすのき科の樹の葉や材はよい香りがあります。

 


クロモジも例外でなく材はよい香りがあるので、和菓子に添えられる高級楊枝に使われます。楊枝のことを「黒文字」ということもあります。また茶会の取り箸などに使い雅味を楽しみます。

 

 


次の写真はハンノキの今の枝先の様子です。ハンノキは、かばのき科の落葉高木です。

 

枝先にぶら下がっているのは雄花です。雄花の根元あたりに見られる小さいの

が雌花です。どちらも今はつぼみですが、厳寒の2月頃に開花します。枝の元

あたりに見られるのが葉芽です。花のあと葉が展開します。

 

このハンノキ、水湿地に滅法強く、三貫清水の北池の中にたくさんあるほかにずいぶんあります。

 

今ではほとんどなくなったと思いますが、以前はこの木を田んぼのあぜに列植し、稲を刈り取ったあと掛けて乾燥させるための、「ハサ」の支柱としました。

 

埼玉県の蝶ミドリシジミの幼虫はこの木の葉を食べて成長しますが、なぜかこの蝶はさっぱり見られません。

 


 


寒い日が続き、雨もちっとも降りません。そのせいか草の花はすっかり見られません。去年12月初めにはスイセンの花が見られましたが今年は全然です。暖かい日の日中にオオイヌノフグリがわずかに花を見せるだけです。

 

皆様の来年が、良いお年であるようお祈りして2005年のページを閉じます。

若本孝雄