ツクツクボウシ

 朝夕、肌寒い日が増えてきました。そのせいか、昆虫の動きが鈍くなってきたような気がします。普段は高い枝に止まっているツクツクボウシが、2メートルほどの高さのところで盛んに鳴いていました。近づいても逃げなかったので、しっかり写真を撮ることができました。


ノシメトンボ

 ノシメトンボです。羽の先端が黒く染まっているのが特徴です。三貫清水の林に結構たくさんいます。オスは成熟すると腹部が赤く染まり、「赤トンボ」と呼ばれます。この写真はメスだと思いますので、色はこのままで、赤くなりません。

 ところで、「赤トンボ」というのは特定のトンボの名前ではありません。秋になると、何種類かのトンボのオスは成熟して、体が赤くなります。代表的なものはナツアカネ、アキアカネ、ノシメトンボ、ヤマアカネなどです。これらを総称して「赤トンボ」と言っています。その中で一番大きい種類がノシメトンボです。


メダカ

 7月から8月前半にかけて雨がほとんど降らず、池の水がほとんど涸(か)れてしまいましたが、メダカはしっかり生きていました。体長が1センチ半〜2センチなので、今年生まれた子どもではないかと思います。


ヌルデ

 ウルシの仲間です。ヌルデという名前は、幹を傷つけると出てくる白い樹液を器に塗ったことから付いた名だそうです。夏の終わりごろ、柔らかな感じのする花が円錐(すい)状の固まりになって咲きます。

 葉の幹(軸)の部分に、ひれのような翼葉があります。


ミズヒキ



 タデ科の多年草で、日本全土の林野の日陰に自生しています。夏から秋に細長い花茎を出し、紅色の花を穂状に付けます。

 進物を結ぶ水引に色形が似ていることから名前が付きました。上から花を見ると紅色で、下から見ると白色なので、紅白の水引に見立てたそうです。それほど美しい花でもないのに、昔から秋の野草として親しまれてきたのは、名前が縁起がいいせいかもしれません。


ゴンズイ

 ゴンズイの真っ赤な実が付いていました。夏に咲く緑色の花は小さくて目立ちませんが、果実は秋に鮮やかな紅色に熟し、割れると中から黒くて光沢のある種が顔を出します。秋が深まると、紅葉も見事です。

 「ゴンズイ」というのは、考えてみれば妙な名前です。川に棲(す)む魚にゴンズイというのがいて、これから付けられた名前だという説がありますが、この魚の語源もよく分からないようです。ニワトリと卵の関係のようですね。


クサギ

 クサギの実が鮮やかな藍色で目を引きます。木の実というより、鉱石か金属がキラリと光っているような不思議な色です。指に付ければ、宝石に間違えられるかもしれません。


ガガイモ

 ガガイモの実が付いていました。長さ15センチほどあります。8月中旬ごろは花が咲いていたので、この1カ月ほどの間にこんな大きな実ができたんですね。