木洩れ日(こもれび)

 三貫清水の林はクヌギやコナラを中心とした「雑木林」です。

 クヌギやコナラの雑木林の特徴は、「木洩れ日が差す明るい林」であることです。スギやアラカシなど常緑樹の林は、これらの木が太陽の光をさえぎってしまうので、林の中は暗くて、ほかの木はなかなか育ちません。

 クヌギやコナラの雑木林は明るいので、エゴノキなどの中木、ムラサキシキブなどの低木、さらにその下にいろいろな草本が育ちます。

 私たちの生活と深くかかわってきた林でもあります。コナラやクヌギは薪(まき)として使うと火力が強く、木炭の原料にもなります。落ち葉は畑や田んぼの堆肥(たいひ)に適しています。林に生える背の低い木や草は、家畜の飼料になりました。


ガクアジサイ

 木洩れ日の下でガクアジサイが咲いていました。非常に季節感のある花ですね。この花を見ると、「あー、もう梅雨の季節だな」と思ってしまいます。

 ガクアジサイは中央に小さな花をたくさん付けますが、これは咲かずに、周囲をぐるっと囲む花びら(装飾花)だけが開きます。それが額縁のように見えるので、ガクアジサイ(額アジサイ)といいます。

 今は、ボールのように丸く咲くアジサイが主流ですが、ガクアジサイはその原種(母種)です。

 咲きながら色が変わっていくので、花言葉は「移り気 」。


オオホシカメムシ

 ガクアジサイの葉の上に、こんな虫がいました。結構かわいい姿をしています。何という虫でしょうか?
 そういえば、半月ほど前、イボタノキの花にこの虫が何匹も付いていました。とりあえず、名前は分かりません。


 【追記6月17日】 これはオオホシカメムシだそうです。「人面カメムシ」と言う人もいます。この写真でいうと、右側が頭、2つの星(黒丸)が目、左が鼻と口というわけです。人の顔に見えるでしょうか?


マユミ

 マユミがたくさん実を付けています。サイコロを小さくしたような形です。

 この実が秋になると薄紅色に色づき、熟すと4つに割れます。
 遠目には赤くて小さな花が満開のように見えます。
 紅葉も見事です。

 1年を通じて、なかなかきれいな木です。 


チリイソウロウグモ?

 マユミの葉の裏にクモがいました。チリイソウロウグモの雄(オス)だと思うのですが、あまり自信はありません(間違っていたらゴメンなさい)。

 イソウロウグモの仲間は、自分で網を張らずに、ほかのクモの網に入り込んで、そこの獲物を横取りする、つまり「いそうろう生活」をします。


クリの雌花(めばな)

 雄花(おばな)と雌花(めばな)が別々に咲く、いわゆる雌雄異花 ( しゆういか) の草木はたくさんあります。クリもその1つです。

 今の季節、クリの木に淡黄色の花房がたくさんぶら下がっていますが、あれは雄花です。雌花は雄花の房の付け根あたりにポツンと付いています。

 上の写真の真ん中のところに1つあるのが雌花です。トゲが付いていて、イガを小さくしたような形をしています。これがクリのイガになります。