皆さんが林を歩いている時に、足元に松ぼっくり≠ェあったりすると、つい手をのばして拾ったりしませんか!?
いつも目にするのは、茶色くなって細かい枝みたいな部分(鱗片=りんぺん)を広げ地面にころがっている時ですね。このようになるまで2年かかるといいます。
春先になると、松の枝先に沢山のオシべがつきます。オシベは花粉を飛ばします。花粉を飛ばすと、オシベは次々に枯れて落ちますが、同じ枝の先についているメシベは、他の松の花粉を受粉(じゅふん)すると、種子≠つくる準備にはいります。
花粉を受ける前のメシベは赤い色をしていますが、花粉を受けると緑色になり、小さな松ぼっくり≠フ形になるのです。
そうして2年目、種子≠ェ熟し松ぼっくり≠熬ヰFになり、晴れた日々が続いて鱗片も充分に広がった晩秋のある晴れた日に、親の木からころがり落ちます。
種子≠ノは翼がついているので、鱗片の間から飛び出すと舞い散っていきます。飛び出せなかった種子≠ヘ地面に落ちてネズミやリス、鳥のえさになります。
これが松ぼっくり≠フ役割の話です。
あとは余談ですが、松ぼっくり≠好きな鳥がいて…イスカ…といいます。図鑑で見るとクチバシが食い違っています。この食い違いで鱗片をこじあけ、種子≠食べるといいます。見てみたいものですね。
また松ぼっくり≠水にひたすと鱗片がとじます。
なぜかな〜。これは鱗片が2層になっているためで、外側の層は湿度が高くなると伸びて閉じる方向に、ところが内側の層は乾燥して湿度が低くなると伸びて開く方向に働くことから、雨の時は閉じ、晴れると開くことになります。
また松ぼっくり≠開かずに落とす松の木もあります。…朝鮮五葉松…で、国内でもその種子≠ヘ松の実として売られているものです。これは落ちてからネズミやリス他の動物に食べてもらい、その食べ残しや隠し食料とされた時の偶然性に発芽の期待をかけてると言われます。
松ぼっくりも興味を持って見ると、いろいろと見えて来ますネ!!
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