昨年12月21日の「カメラすけっち」にムラサキシジミの写真を掲載し、その際、「羽をよく見ると、少し痛んでいるように見えます」と書きました。
その後、この写真を見ていて、オヤッ?と思いました。羽に付いている筋状の傷が、どうも左右対称です。「不思議だナー」と思いながら考えているうちに、ある推測が浮かびました。 それは、 「この傷は鳥にかまれてできた傷ではないだろうか?」 ということです。
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羽を閉じると、傷の線が重なりそうです。 閉じたらどうなるか、やってみましょう。
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羽を重ねてみます。羽を閉じているところを横から見ると。
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羽を閉じて止まっているところを、鳥に襲われると……。
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写真の鳥はヒヨドリです。こんなクチバシでパクッと、かまれたら、問題の傷が付きそうです。
鳥にかまれたけれど、「食べられてなるものか!」と、このムラサキシジミは逃げたのではないでしょうか。
昆虫の本を読んでみると、チョウは鳥やカマキリなどに襲われることが書いてあります。TBSブリタニカから出版されている「蝶ガイドブック」にはこんな写真がのっていました。これは羽の後ろをかじり取られたアカシジミです。
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これも「蝶ガイドブック」にのっていたクロアゲハの写真です。羽の後ろだけでなく、上の方も見事にかじり取られています。 さぞ大変だろうな、と思ってしまいますが、これくらい羽をかじり取られても、チョウは意外と平気だそうです。このクロアゲハは、産卵しているところです。
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下の写真は私が去年9月に三貫清水で撮ったムラサキシジミの写真です。羽の後ろがボロボロになっています。このときは、「どうしてかなー?」と何となく思っていましたが、今考えると、これも鳥に羽の後ろをかじり取られたのではないでしょうか。
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