♪ 前回(6/3)も紹介したアカボシゴマダラ(春型)です。大型のタテハチョウの仲間で、白と黒の縞模様がトレードマーク。
♪ 日本ではかつて奄美諸島でしか見られなかった蝶ですが、近年、関東地方全域で分布を拡大。三貫清水の雑木林でも、ここ数年の間に随分増えました。
♪ 春から夏まで姿を見ることができます。
♪ 写真を撮っていたら、目の前で産卵を始めました。
♪ エノキの葉の裏に卵を産み付けています。
♪ 飛び去った後、葉を裏返してみたら、ありました、ありました、卵が!
♪ おー、きれいですね。まるでゼリー菓子のようです。
♪ この後、わずか数日で孵化し、幼虫が誕生します。
♪ 別のエノキの葉に幼虫がいました。
♪ 長く伸びたツノと、丸くて細長い胴体・・。面白い姿をしていますね〜。
♪ アニメのキャラクターか何かになれそうです。
◇ ◇ ◇
♪ このアカボシゴマダラは「特定外来生物」に指定されています。特定外来生物とは、海外から移入された生物で、生態系などに被害を及ぼす恐れがあるものです。
♪ 具体的には、同じエノキを食草とする日本在来のゴマダラチョウやテングチョウ、オオムラサキなどとの競合が懸念されています。
♪ 関東で増えているのは、奄美のアカボシゴマダラではなく、中国大陸に生息していたものを誰かが放蝶し、その後、爆発的に増えたとされています。
♪ 生態系などに被害を及ぼすとはいえ、この場合、外来生物だけが悪者というわけではなく、外来生物を日本に持ち込んだ人間の行為に大きな問題があります。環境問題は常に人間の行為と大きな関わりを持っています。
◇ ◇ ◇
♪ ところで、アカボシゴマダラは名前に「アカボシ」とありますが、春に生まれる春型に赤い模様はありません。夏に現れる夏型に赤い模様が現れます。
♪ このアカボシゴマダラは数日前に撮影したものです。春型ですが、後ろ翅にうっすらと赤いリングが見えます。もう少し夏が近づくと、赤い模様がくっきりとしたアカボシゴマダラが出現します。
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