ツミの営巣
2020・08・15


 ♪ タカ(鷹)の仲間「ツミ」が今年、三貫清水で営巣しました。残念ながら、雛の巣立ちにまでは至りませんでしたが、ここに記録として残しておきたいと思います。

 ♪ ツミはタカの中で体が一番小さい種類で、大きさはハトと同じか少し小さいくらい。

 ♪ 最初の情報は4月中旬。三貫清水の北池で水浴びをしているツミを、丸山さんが見かけ、写真に撮りました(「丸山さんのページ」5/20参照)。これは多分、オスですね。タカだけあって、さすが精悍(せいかん)な目つきと姿をしています。


 ♪ その後、ツミの鳴き声が度々聞かれるようになったので、巣作りのための縄張りを形成した可能性が高いと思い、三貫清水の雑木林で巣を探しました。

 ♪ 最初に、YUKIさんがコナラの木に作られた巣を発見。


 ♪ 私もムクノキに作られた巣を見つけました。2つの巣はいずれも地上から20mほどの高さにあります。


 ♪ どちらの巣で営巣するかな?と観察を続けたところ、コナラの巣にオス・メス2羽が盛んに飛来。やがて抱卵が始まりました。


 ♪ 抱卵といっても、巣は地上20mの高さにあるので、巣の中を直接見ることはできませんが、巣の中に座り込み続けるようになれば、抱卵が始まったと判断して間違いないでしょう。

 ♪ 5月24日。尾羽を見せながら、巣の中にずっと座り込んでいます。


 ♪ 5月28日。引き続き抱卵中。尾羽の位置が変わっています。


 ♪ 6月2日。抱卵中。


 ♪ と、ここまでは順調に進んだのですが、事件(?)が起きました。

 ♪ 三貫清水はさいたま市が管理する緑地なので、業者による緑地全域の草刈りが、年に何回か行われます。

 ♪ 巣のあるコナラの木の下で、2〜3日間だったでしょうか、数台の草刈り機が大きなエンジン音を響かせました。

 ♪ おびえた様子で、ツミは巣から飛び立ち、少し離れた木にとまったりしていました。

 ♪ そして、草刈りが終わった翌日から、ツミの姿は見えなくなりました。

 ♪ 残念でしたが、こういうことは、あるといえばあることです。また次回に期待したいと思います。

◇     ◇     ◇


 ♪ 最後に、15年前の写真をお見せします。


 ♪ この時は、北池のそばのコナラの木で営巣しました。巣の高さはやはり20mほど。抱卵中のツミ(多分メス)の顔が見えます。

 ♪ 近年は、都市部の緑化が行われていることなどから、公園、街路樹など比較的人の生活に近い場所でも、ツミが巣を作る例が多く見られるようです。三貫清水での営巣をまた期待しましょう。

松井修一