ナナフシ ご懐妊(?)
2020・08・05


 ♪ 三貫清水に足を運ぶ度に、相変わらずナナフシを観察しています。

 ♪ 埼玉県で生息が確認されているナナフシは6種類ですが、このうち@ナナフシモドキAエダナナフシBヤスマツトビナナフシ----の3種が三貫清水の雑木林のあちこちに生息していることなどを確認できました。

 ♪ 来る日も来る日もナナフシとご対面しているうち、最近、ふと気づきました。

 ♪ おなかが膨らんでいます! 下の写真はナナフシモドキですが、ほっそりしているはずの胴体がふっくらと太くなっています。まだまだナナフシ初心者なので知識不足ですが、これはどうやら「ご懐妊」のご様子。


 ♪ 2カ月前に撮った写真と比べると、胴体の太さが全然違います。ご懐妊で間違いなさそうです。


 ♪ 枯れ枝のようにすっかり茶色くなったこのナナフシモドキも、おなかが膨らんでいます。ナナフシの産卵の季節のようです。


 ♪ 見たことはありませんが、ナナフシの卵は植物の種そっくりな形と色をしているそうです。チャンスがあれば撮影して、ご紹介できたらいいなと思っています。

 ♪ ところで、ナナフシモドキは単為生殖といって、メスだけで繁殖します。「オス不要」の世界です。オスもいることはいるのですが、それはそれは珍しくて、もし見つけたとしたら、これはもう自然博物館に報告した方がいいレベルの貴重な発見だそうです。

 ♪ それはさておき、上の2匹の写真をながめていて、もう一つ気づきました。

 ♪ 2匹とも足が3本しかありません! 昆虫なので、足は6本のはずなのに・・。


 ♪ これは昆虫の得意技「自切」です。敵に襲われた時、足を切り離して逃げるという自己防衛策。「トカゲの尻尾切り」も同じです。

 ♪ バッタやカマキリ、ゴキブリ、ガガンボなども、いざという時は足がポロッと取れます。危険から逃げるための仕組みを持っているわけです。

 ♪ 足が取れても生きていけるのか? ちょっと心配になりますが、それは大丈夫! 脱皮する時に、新しい足が生えてきます。足だけでなく、触角も再生します。

 ♪ ということは、最終脱皮をした後は、足は再生されません。なので、上の写真の2匹は最終脱皮した後に、足を失ったというわけです。しかし、それをものともせず懐妊し産卵するわけですから、昆虫の生命力は脱帽ものです。

松井修一