カモフラージュの名人 「 タシギ 」
2009・03・24

 ♪ 少し前に撮ったタシギの写真を掲載します。

 ♪ タシギは、細くて長ーいクチバシを持つ水辺の鳥です。その長ーいクチバシを泥の中に突っ込んで、ミミズやエビ、貝などを取って食べます。体は鳩より少し小さめ。シベリアなどで繁殖し、毎年秋に三貫清水に飛来し、桜の咲き始めるこの時期に、北へ帰っていきます。




 ♪ タシギの話から外れますが、暖冬のせいでしょうか、三貫清水に飛来する冬鳥の数が年々減っています。特に、鴨川の水鳥はさみしい限りです。去年も一昨年も、ほとんど姿を見ることができませんでした。

 ♪ ここ10年ほどを振り返ってみると、水鳥が一番多かったのは7年前 (2002年 )でしょうか。おなじみのマガモ、オナガガモ、コガモ、ハシビロガモ、タシギなどのほか、ホシハジロやイカルチドリなどもたくさん見られました。

 ♪ 近年、三貫清水の自然環境が悪化したわけではありませんので、減った理由はやはり暖冬ではないかと思います。暖冬になると、冬鳥はあまり南の方まで下りてこないので、埼玉より北の方で止まっているのではないでしょうか。

 ♪ というわけで、ここ数年、 「あまり姿を見ないなー 」と思っていた鳥の一つがタシギなのですが、先日、北池の前の湿地にいるのを見つけました。

 ♪ 下の写真の中央 (赤い矢印の先 )に写っているのが、見つけたタシギです。分かりますか?




 ♪  「久々にタシギが撮影できた 」 「よかった、よかった! 」と思いながら、家に帰り、 「うまく写っているかなー? 」と写真を見てびっくり。1羽だと思っていたのに、そこには何と5羽のタシギが写っていました。

 ♪ 上の写真を少し拡大したのが下の写真です。




 ♪ タシギは体の色と模様が枯れ草にそっくり。カモフラージュの名人です。特に、冬の枯れた草原の中にいると、見つけるはなかなか困難。それでも、動いている時はまだ見つけやすいのですが、地面に座り込んでしまうと、枯れ草と同化してしまい、ほとんど見分けがつきません。

 ♪ タシギは5羽から10羽ほどの小さな群れを作って行動しますので、この時も、ほかに数羽いたかもしれません。

 ♪  「いない、いない 」と思っていたタシギが群れで来ていたことが確認できて、うれしくなりました----というお話でした。

松井修一