ニホンヒキガエル (ガマガエル)
2008・07・29

 ♪ コナラの木の下、厚く積もった落ち葉の下にヒキガエルがいました。

 ♪ 大きいです。体長は16センチか17センチもあります。さすが、これだけ大きいと、目つきといい、悠然とした動作といい、「風格」がありますね。なかなかの面構えです。



 ♪ ヒキガエルにはニホンヒキガエル、アズマヒキガエル、ナガレヒキガエルなどがいます。これはどうやらニホンヒキガエルのようです。

 ♪ ニホンヒキガエルは普段、森林に住んでいて、昆虫類や節足動物、ミミズなど食べます。繁殖の時期だけ、水場に集まります。自然破壊により、住める環境が年々、姿を消し、生息数は減少しています。

 ♪ 三貫清水には幸い雑木林と湿地があるので生息していますが、夜行性ということもあり、なかなか姿を見ることはできません。



 ♪ ニホンヒキガエルの特徴は「耳線」(じせん)が大きいこと。外敵に襲われると、ここから白い毒液を出します。下の写真で、青い矢印の先が耳線です。ついでながら、赤い矢印の先、丸い部分は耳の鼓膜です。



 ♪ ヒキガエルの耳線から出る毒は、いわゆる「ガマの油」ですね。

 ♪ 鏡張りの箱の中にヒキガエルを入れると、己の姿のあまりの醜さに、脂汗をたらーりたらーり。これをササの葉で集めて煮詰めたのがガマの油。「やけど、すり傷、切り傷、何でもござれ。ちょっと付ければ、傷口はたちどころに・・・」。そんな口上を昔はよく耳にしました。

 ♪ しかし、大道芸人などが売っていた「ガマの油」は、実は「我馬の油」つまり「馬油」(ばーゆ)だったという説もあります。

 ♪ ところで「四六のガマ」というのは、前足の指が4本、後ろ足の指が6本ということですが、後ろ足の指は本当は5本だけ。後ろ足に付いている「こぶ」(突起物)が指のように見えるので、これを感違いして6本と数えてしまうそうです。



松井修一