ミツマタの蕾(つぼみ)とジンチョウゲの蕾


 ♪ 寒いですねー。この冬で今が多分、一番寒い時期なんでしょう。

 ♪ NASA(米航空宇宙局)が一昨日、発表したところによると、「昨年(2005年)の世界の平均気温は過去100年以上の間で最も暖かい年だった」そうです。ところが、冬は一転して、この寒さ。何とも変な気候です。

 ♪ この寒さの中で、植物は着々と春を迎える準備をしています。三貫清水を歩くと、ミツマタの大きな株が、枝全体にしっかりと蕾を付けています。



 ♪ ミツマタは、まだ寒さの残る早春に、春の訪れを待ちかねたように咲くので、万葉歌人は「さきさく(先咲く)」と呼んだそうです。丸い手まりのように咲く黄色い花は、緑の少ない早春の林の中で目を引きます。

 ♪ 枝が伸びていく途中で3つ(3本)に分かれ、その先も3つ、その先もまた3つに分かれるところから、ミツマタという名前が付いています。分かりやすい、一目瞭然の名前ですね。

 ♪ ミツマタの樹皮(木の皮)は繊維が丈夫なので、和紙の材料として使われます。日本の紙幣がミツマタで作られているのは有名な話で、東京・霞が関の財務省造幣局の玄関先には、シンボルとしてミツマタが植えられているそうです。



 ♪ ところで、私は最近知ったのですが、ミツマタはジンチョウゲの仲間なのだそうです。植物図鑑を開いてみたら、植物学の分類上、ミツマタは「ジンチョウゲ科」に属すると書いてありました。

 ♪ そういえば、ミツマタもジンチョウゲも早春に花を咲かせます。小さな花が10個か20個ほど固まって手まりのように咲くのも似ています。

 ♪ 下の写真はジンチョウゲの蕾です。改めて見てみると、ミツマタの蕾に結構、似ていませんか・・・・。


松井修一