樹液は昆虫の 「 大衆酒場 」


 ♪ 子どもたちにとって待望の夏休み。三貫清水の林の中では今、親子で深夜、懐中電灯を片手にカブトムシやクワガタを探す姿をたくさん見かけます。

 ♪ 雑木林に多いクヌギやコナラの木は春から秋、樹液が良く出ます。樹液は木の中の養分が外に染み出したもので、発酵すると、甘酸っぱいお酒のようなにおいがして 「 樹液酒場 」 などと言われます。

 ♪ 樹液は栄養的にカロリーが高いので、虫たちにとって格好のエサ場。いろいろな虫たちが集まってきます。




 ♪ カブトムシ、クワガタ、スズメバチ、カナブン、キマダラヒカゲ、ヒカゲチョウなどなど ------ 樹液に集まる虫の中で、一番数が多いのはカナブンですが、昆虫の世界もやはり弱肉強食の世界。強いアゴを持つスズメバチに追い払われてしまうこともしばしば。それでも、また戻ってきて、さかんに樹液にむらがります。



 ♪ キマダラヒカゲやヒカゲチョウなどチョウの仲間も、スズメバチに追いかけられながら、細長いストローのような口を伸ばして、樹液を吸います。





 ♪ 話題は変わりますが、テントウムシがアブラムシを食べているところを写真に撮りましたので、紹介します。アブラムシをつかまえて、かみついているところです。



 ♪ どこがアブラムシなのか分かりにくいと思いますので、イラストにしてみました。上の写真と見くらべてください。




 ♪ クモの写真を紹介します。 「 イオウイロハシリグモ 」 という名前のクモです。体は大変大きくて、足を広げると、人間の手のひらほどもあります。

 ♪ クモの巣を張らずに、獲物をつかまえます。アマガエルを食べることもあるそうです。




 ♪ 去年までは、あまり見かけなかったというか、このクモがいることに気づかなかったのですが、今年は林の中でたくさん見かけます。


松井修一