枯れ草にそっくりなタシギ


 ♪ 三貫清水のアシ原にタシギがいました。

 ♪ タシギは漢字で「田鴫」と書きます。名前の通り、田んぼや湿地、沼地などで見られるシギです。

 ♪ 大きさは約30センチ弱。ハトとほぼ同じか、少し大きいかなというくらいです。





 ♪ その特徴は、ずんぐり丸い体と、とても長いクチバシです。

 ♪ この長ーいクチバシを泥に差しこみ、上下に動かしながら、ミミズ、昆虫、カニなどを探して食べます。

 ♪ 色は全身がクリーム褐色で、黒褐色と白の筋と斑点の模様があります。この模様が保護色というのか、枯れ草にそっくりです。

 ♪ 危険を感じると、じっと動かないので、見つけるはとても大変です。特に、秋の収穫後の田んぼでタシギがしゃがみこんでいると、刈り取った稲株とほとんど見分けがつきません。

 ♪ サササッと動いた瞬間、「アッ、いた!、いた!」と気づきますが、止まるとまた、どこにいるか分からなくなり、サササッと動いて、また「アア、いた、いた!」と気づく。そんな感じです。





 ♪ タシギは群れを作らず、単独で行動することが多いようです。とはいえ、同じ場所で10羽以上見られることもあるそうです。
 この写真を撮ったときは、4羽がいっしょに行動していました。

 ♪ シギの仲間には似たものが何種類もいます。タシギと大きさも色も模様も似ているのに、チュウジシギやオオジシギなどがいて、識別が難しいようです。
 写真の鳥は多分、タシギで間違いないと思うのですが……。


松井修一