今年はドングリが豊作です

 ♪ 「若本さんの」ページにも書かれていますが、去年、三貫清水はドングリが不作でした。
 不作といっても、「数が少なかった」という程度の不作ではなくて、大げさな言い方かもしれませんが、それこそ「あたりを見回しても、どこにも落ちていない」と言ってよいほど美事に不作の年でした。
 「こんな年もあるんだ……」と思う一方、何となく心配にもなりました。
 ♪ ところが、不思議なもので、今年は一転、豊作です。今年の三貫清水はまさに「実りの秋」。
 林の至る所にドングリがたくさん落ちています。やはり、うれしいですね。同時に、少しホッとした気分です。
 ♪ ドングリはシイやカシの木の実の総称で、日本には亜種を含めて19種類のドングリの木があるそうです。
 三貫清水にたくさん生えているコナラ、クヌギのほか、シイの仲間(マテバシイ、スダジイなど)やカシの仲間(アラカシ、シラカシ、ウバメガシなど)です。
 ♪ 上の写真の左側にある大きなドングリはクヌギ。ドングリを漢字で書くと、「団栗」となりますが、クヌギの丸くて大きな実の形から、「団栗」の名前が付いたそうです。
 上の写真の右側にあるのはコナラやミズナラ。三貫清水で一番たくさん落ちているドングリです。コナラは薪(まき)や炭の材料になるので、三貫清水のような里山にはよく見られます。
 ♪ ドングリの帽子の部分を「殻斗」(かくと)といい、ドングリの種類によって、ウロコ状の帽子や横縞(よこじま)の帽子などがあります。
 上の写真のドングリの帽子はウロコ状で、ドングリの実は砲弾型です。
 ♪ 拾ってきたドングリの中に、芽を出し始めているものがありました。
 大地に落ちたドングリが芽を出し、根を張り、やがて葉を広げ、高く伸び、林が再生されていく。そんな自然の息吹が伝わってきそうです。

松井修一