蛇足の蛇足 夜の観察と懐中電灯と赤セロファン

 ♪ 前回、蛇足で「夜の自然観察の際、懐中電灯を照らすのはできるだけ最小限に」と書きましたが、その続きを少々……。

 ♪ 夜の自然観察で役に立つのは、赤色のセロファンと懐中電灯です。赤セロファンを張って、懐中電灯の光を赤くするわけです。

 ♪ 光を赤色にする理由は2つあります。1つめの理由は、「生き物に優しい色」であることです。夜、懐中電灯の光をそのまま動物に向けると、動物は驚きますが、赤い光だと驚きません。

 ♪ 例えば、東京都羽村市の動物公園は夏休み期間中、「夜の動物観察の夕べ」を開催しています。夜行性動物の生態をよく見てもらうための企画です。入園する際、必要なのは懐中電灯と赤セロファン。赤い光は動物を驚かさないので、オオカミやフクロウなど夜行性動物の自然な生態を観察できるというわけです。

 ♪2つめの理由は、赤い光は自分の目に優しい色であることです。夜の暗さに目が慣れても、懐中電灯で自分の手元などを照らすと、目が光に幻惑されてしまい、暗いところがすぐには見えません。赤い色は目を幻惑しないので、暗いところがすぐに見えます。

 ♪ 特に、星空観察には、赤セロファンを張った懐中電灯が必需品です。星座表やメモなどを見ながら星空を観察する際、赤い光で星座表などを照らせば、目が幻惑されないので、星空が見やすくなります。

 ♪ それと、夏の夜の自然観察で欠かせないのが「蚊」対策。長そでシャツ、長ズボン、それと、虫よけスプレーをシュッと吹き付けてから家を出ることをお忘れなく!