夜に咲く花  カラスウリ

 ♪ 花の中には、夜に咲く花があります。カラスウリもその一つです。見たことがある人は意外と少ないのではないでしょうか。

 ♪ こんな花を咲かせます。
 ♪ 星形に開いた真っ白な花びらの回りに、白くて細い糸がレースのように広がり、何とも不思議で美しい形をしています。直径4〜5cmのこの花が開くのは夜の午後6時半か7時ごろからです。7時を過ぎて、あたりが暗くなると、三貫清水のあちらこちらで見ることができます。

 ♪ 咲く前の花(つぼみ)はこんな形をしています。
 ♪ このつぼみが、あたりが暗くなるに連れて徐々に開き、あんな美しい形の花になります。自然は不思議ですねー。

 ♪ それにしても、日中に咲く花には昆虫が集まり、受粉してくれますが、夜に咲く花はどうなるのでしょう? 夜はチョウやハチ、アブの仲間は飛びませんが、ガの仲間は盛んに活動します。このガの仲間が、夜に咲く花の受粉をしてくれているそうです。

 ♪ 今、三貫清水では連日、ヘイケボタルがたくさん飛び交っています。ホタル観賞のついでに、ぜひカラスウリの花をながめてみてはいかがでしょうか。

 ♪ ところで、蛇足ですが、夜の自然観察の際、懐中電灯でむやみにあたりを照らすと、ホタルなどの自然によくありません。「懐中電灯を照らすのは、できるだけ最小限に」、それが自然観察のマナーの一つです。


松井修一