■水源を持たない河川---------- 鴨川は桶川、上尾から大宮に流れ込み、浦和の田島ケ原で荒川に注ぐ1級河川であり、いわゆる「水源を持たない河川」。 川の水は、周辺から流れ込む雨水や生活排水、事業排水などが主であり、鴨川はこの地域の雨水排水路や下水道のような役割を果たしている。
■三貫清水と鴨川---------- 三貫清水の特徴は、「斜面林」と「湿地帯」と「鴨川」が一体となって、自然環境を形成していること。斜面林から湧き出る地下水は湿地帯に流れ込み、さらに鴨川に注ぐ。 この豊かな自然を守るには、斜面林と湿地と鴨川を総合的に保全していく取り組みが大切。 |
■環境の改善が徐々に---------- ドブ川のように汚れていた鴨川も、住民や行政の運動が実り、ここ数年、徐々に環境の改善が進んでいる。 「きれいになった」というには、まだ程遠いが、さまざまな鳥や魚が棲息し、市民の憩いの場になりつつある。 |
 聖学院の方から三貫清水を眺める |
 鴨川の水辺に咲くナノハナ |
■水鳥などが自然繁殖---------- 鳥では、渡り鳥のマガモ、オナガガモなど、留鳥のカワセミ、バンなどが姿を見せ、カイツブリなどの抱卵も観察できる。川の中ではコイの産卵も。 |
 岸辺のアシの間に巣をつくり抱卵するカイツブリ |
 産卵のため、鴨川の浅瀬に何十匹も集まった 体長50〜60センチのコイの群れ |
 カイツブリ
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 カワセミ
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 カワウ
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 コサギ
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 タシギ
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 バン
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 マガモ
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 オナガガモ
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 カルガモ
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 コガモ
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 ハシビロガモ
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 ハクセキレイ
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 カメ
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 ♪お昼寝
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 ♪お食事中
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■魚取りや水泳も---------- 昭和30〜40年ごろまで、鴨川の周辺はのどかな田園地帯。子どもたちが魚取りや水泳を楽しみ、川の水は水田に利用されていた。 首都圏から近かったため、その後、都市化の波が押し寄せ、鴨川は水質の悪
化が進むとともに、ゴミの不法投棄などが横行していった。 |
■かつては浸水被害が---------- 昭和61年、台風による大雨で、鴨川周辺で3500戸の浸水被害(上尾、大宮、浦和)が発生。この被害を受けて、河道改修が行われ、平成6年に完了。 平成10年度〜平成13年度に河川改修が行われ、自然型護岸を採用するなど、人と自然環境の調和を図る治水事業が行われた。水質浄化のため、流域では公共下水道の整備や合併浄化槽の普及も進められている。 |
■環境ホルモンやダイオキシンも----------
今年3月5日の読売新聞に「鴨川から7種類の環境ホルモンが検出された」という記事が掲載された。 県の調査によると、この7種類は過去3年間でも検出されている。コイを捕獲して調べたところ、半数が環境ホルモンによる影響を受けていた。 また、今年1月12日の読売・毎日・朝日新聞には、「鴨川の水から環境基準の79倍のダイオキシン類を検出」という記事が掲載された。検出されたのは、三貫清水から6、7キロほど下流。さいたま市環境対策課によると、「どこかから一時的に流れ込んだものかもしれない」という。
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