樹液に集合 シラホシハナムグリとカナブン

 

5月からクヌギなどの木から、樹液が出始めました。今でも私はちょっと腐ったような樹液の匂いを嗅ぐと胸がときめきます。

そこにはたくさんの昆虫が集まってきます。代表的なのは子供たちが狙うカブトムシやクワガタムシ、チョウではジャノメチョウ科とタテハチョウ科のチョウ(アゲハチョウ、モンシロチョウ、シジミチョウなどは来ない)、大型のハチの代表スズメバチ(これはカメラを近づけると向かってくるので、なかなか写真が撮れない)、夜になるとガの仲間、とあげればキリがありません。

その中で、今日はその甲虫類(こうちゅうるい。カブトムシではない)の代表を紹介します。写真左側がシラホシハナムグリ、右側はカナブンといいます。樹液に集まる昆虫で最も数の多い種類です。人間で言えば、赤提灯にくる常連客で安酒しか飲まないのに、最後まで粘る連中とでもいいましょうか(まるで自分のこと言っているみたいだ!)。山地にいるアオカナブンというのはエメラルドのような緑色なのですが、この2種類は風采もちょっと見劣りします(失礼!)。

子供の頃、十数匹も群がって樹液にいることも珍しくなく、あまりの多さに辟易していました。今でもやや数は減っているようですが、よくいることは変わっていません。右のカナブンはちょっと体臭があり(クサイ!)、さわると手にもつくので注意が必要です。

この他樹液にあつまる甲虫類では、1センチ足らずで小さくて写真が撮れないのですが、黒い体にオレンジ色の斑点があるヨツボシケシキスイという種類も昔と変わらずいることが分かりました。やはり三貫清水の森は自然が躍動しています。

 

2004/6/20 馬場一秋