一皮むいて大変身 アカスジキンカメムシ


  最初の2枚、別物のようですが同じ昆虫の幼虫と成虫です。

 アカスジキンカメムシという名で大きさは2pくらい。日本にいる最も美しいカメムシとして、昆虫マニアには人気のある種類です。

 上が幼虫です。幼虫は成長とともに姿を変えていきますが、写真が5齢幼虫で幼虫としては最終形です。この姿で越冬、春には脱皮してこの黒地に白い線から下の緑色の地に赤い線の成虫に大変身するのです。

 

 
 


 脱皮完了して成虫になったのが下の写真。
 昆虫にはチョウのように蛹を介する完全変態と、この種のように蛹を介さない不完全変態があります。蛹からチョウが羽化するのも神秘的ですが、文字通り「一皮むいて」全く姿を変えるのもドラマチックです。ブラックデビルがグリーンジャケットを纏った貴公子になりました。

 写真の物は脱皮からそれ程時間が経っていないか、線がピンク色ですが、このアクセントラインが名前の通り日に日に赤くなってきます。

カメムシといえば臭い匂いを出すことで有名ですが、これは殆どありません。姿だけでなく匂いも上品なのです。

みたいに

  
  2012/5/19の私のページに書いてますが、アカスジキンカメムシは尻を上にするとたれ目の人の顔みたいに見えます。髪の毛もあります。この写真は、はみ出ている翅が手の様で、スマイルを浮かべて盆踊りでも踊っているようです。これはスジが殆ど金色で髪の毛は金髪です。緑も薄くこちらの方が脱皮からの時間経過は短いようです。



    次は拙宅での撮影です。写っているのはゴマダラチョウです。2Fリビングより、すなわち室内から窓ガラス越しの撮影でした。
  アカボシゴマダラに駆逐されてしまうことを毎年心配していますが、「負けてないぞ。安心してくれ」と報告に来てくれたようです。

 

 
 これは夏型のオスのようです。
 アカボシは春と夏で大きく姿を変えますが、ゴマダラチョウは春型がやや体が大きく白点も大きいですが、並べて見ないとわからない程度の差です。



 アカボシの方は三貫清水で相変わらず元気です。今、三貫清水で見られるのは、シロチョウのような春型です。

2020/5/28 馬場一秋