今年は雨の8月

 
 
 さいたま市の日照時間は、7月27日から8月15日まで平年と比較して44%しかないのだそうです。日照時間が少ない影響か、我が家の植物ではニチニチソウの花が少なくなってしまいました。都心では8月に入ってから19日連続で雨とか。これは、22日間連続で雨が降った40年前の昭和52年8月に次いで、2番目に長い記録だそうです。
 この昭和52年のことはよく覚えています。サラリーマン3年目で、夏休み当時保有していたクルーザーで伊豆七島の式根島まで出かけました。往路は曇、雨もポツポツだったような記憶ですが、式根島に着いた頃にはかなりの雨。そのうち晴れるだろうとじっと我慢していましたが、何日待っても雨、雨、雨。漁船が次々に避難してきます。
 ついに夏休みも終わってしまうので、豪雨と強風の中強引に復路に。式根島を出発して、しばらくすると霧が出て来て360度何も見えない。強風の影響で波も高い。もう海の藻屑と消えてしまうのか、と本気で考えました。なんとか伊豆半島が見えた時は太平洋を横断してアメリカに着いたような気がしたものです。

 そんな状況ですが、雨の影響と立秋を過ぎた三貫清水の森の様子をまとめてみました。先ずは雨水が貯まった南池です。ずっとこの水位を保ってくれると嬉しいのですが。




 次は鴨川の向こうのパークゴルフ場建設中の場所。写真左側の、1mほど掘り下げた所は大きな沼に。ここは周囲から水が流れ込んでくるので1ケ月以上この状態です。生物はアメンボが集まっているほか、シオカラトンボやギンヤンマが盛んに産卵しているのが見られます。現時点の計画ではここは「多目的広場」となっているようです。写真の右側の方はきれいな芝が育っています。平成29年に18ホールを完成、開業となるようです。特に練習なしでも、またかなりの高齢となっても誰でもプレーできるパークゴルフは上尾市としての「目玉商品」、健康づくりにとても良いことと思いますが、三貫清水の森が駐車場として使用されてしまう可能性があることが心配です。勿論ゴルフ場側にも100台以上の駐車場が計画されていますが。





 2015年に植樹したミドリシジミ用のハンノキです。これは20周年記念植樹の側のもので、水辺ではないので最適地とは言えないのですが、順調に育っています。一部心配な株もありますが。


 


 さて、昆虫はどうか。秋のにおいのするものも出てきました。最初はショウリョウバッタのメス。こんな大きいのは珍しいです。
 



 次は秋のギャング、カマキリ。
 これはチョウセンカマキリと思われます。カマキリは交尾終了後、メスがオスを食べてしまうという習性があると思われています。しかし、最近の研究では全部が全部、メスに食べられてしまうのではなく、むしろ食べられてしまうのは例外で、多くのオスは交尾終了後うまく逃げてしまい、天寿を全うするそうです。





 秋のチョウの代表、ツマグロヒョウモンも準備を始めています。三貫清水の森のチョウで夏の支配者は今やアカボシゴマダラとなってしまいましたが、秋にはツマグロヒョウモンに変わります。今年も大量発生しそうです。





 これはキマダラセセリです。撮影は久しぶりです。セセリチョウも姿を消してしまった種類が多く、よく見るのはこれとイチモンジセセリのみ。昔はオオチャバネセセリ、チャバネセセリなどがたくさんいたのですが。





 記念碑横の、気の早いヒガンバナも例年通り花を咲かせてきました。今月中が見ごろ、彼岸の頃はもう花は終わってしまいます。ホルモンでも違うのでしょうか。毎年世の中のヒガンバナより1ケ月先行して花を咲かせます。



2017/8/20 馬場一秋