ヒゲナガガの登場です

 
 
 
 ヒゲナガガの季節になりました。これが出てくると春の終わり、夏の入り口です。
昨年は見落としか発生が少なかったのかシャッターチャスが無かったのですが、今年は多いようです。写真の物は正式名はクロバネシロヒゲナガ(ガ)と言います。最後の「ガ」が1つと2つ、2通りの表記があったようですが、今は1つが多いようです。漢字では「黒翅白髭長」でしょうか。科の名前はヒゲナガガ科と「ガ」が2つですが、最後の「蛾」という字は消えてしまったみたいです。クロバネと付いてますが、翅の上の方は金色で、撮影時は日光に照らされて正に黄金の輝きで大変綺麗でした。写真にしてしまうとそれが出ないのが残念です。
 体長の数倍ある長いヒゲを持ち、それが重そうに飛翔します。この長いヒゲが何の役立っているのか、いまだにわからないようです。動物に無駄が無いとされています。象の鼻とかキリンの首など、長い物にはちゃんとそれが役に立つ説明がなされています。しかし、このヒゲナガガのヒゲの長い理由は未だ説明がなされていません。



 次はヒメアカタテハです(写真は古谷様撮影のものです)。今の時期のタテハチョウ科のチョウは、前回のヒオドシチョウのように越冬したものと思い込んでいたのですが、翅を見ると損傷が異常に少なく綺麗です。越冬したとは思えません。調べてみると、ヒメアカタテハの越冬については論文が出ているほど、研究途中のようです。千葉県では幼虫で越冬、それが春に羽化し、成虫では越冬しないという調査報告があるそうです。
 写真の物はどうなのでしょうか。タテハチョウの仲間のヒオドシチョウやルリタテハは、越冬して今頃に産卵します。この写真では腹の部分がちょっと太くなっていて、同じように産卵が近いように最初は考えたのですが、よく見るとそれ程太くはないですね。うーん、越冬か今春発生か、わかりません。
 尚、前回の報告で「アカタテハとヒメアカタテハは花の蜜を吸い、樹液には来ません」と書きましたが半分は間違いです。アカタテハの方は樹液にも来ます。このヒメアカタテハは樹液には来ません。訂正いたします。



 
 最後は南池のカルガモ夫婦(と思われます)です。南池が気に入っているのか、しばらく(私が気づいてから10日位でしょうか)ここにいます。ここでヒナが生まれるとかつて某会社の人工池のカルガモ親子のように赤ちゃんが池で浮かぶ姿が見られるかも。カラスなど天敵も多いので、無事育つのは非常に大変ですが。



2016/4/24 馬場一秋