不気味な模様のガ ビロードハマキ

 

 

 これは何でしょうか。ガなのです。ハマキガ科という科に属するビロードハマキといいます。漢字では天鵞絨葉巻蛾と書くようです。拡大したので大きく見えますが、実際は3pほどです。
 上の写真どっちを向いているでしょう?左が頭、右のオレンジ色がお尻の方です。左側をよく見ると眼と触角があるのがわかります。なんとも言いようのない色と模様で、ブツブツが不気味で気持ち悪い、と思う方も多いのでは。
 このガとの出会いは初めてです。南方系の種ので、ネットの報告を見ても関西から西のものがほとんどです。それが、ナガサキアゲハなどと同じで温暖化により北上してきて、2003年あたりから都内でも発生しているようです。現在の北限は茨城県の新治郡と推定されています。
 中央の写真のように、ハマキガ科のガは止まる時翅をすぼめて棒のようにする特徴があります。これが葉巻っぽく見えなくもないですが、ハマキガの名前の由来は幼虫が食草の葉をまるめて巣を作る所から来ています。
 

 






 翅を開くと下のような模様です(ウィキペディアより)。下の翅はオレンジと言うか黄色と言うか。止まっている姿とかなりイメージが違います。止まっている時、腹の方から見ると、この黄色が毒々しく、背中側から見るより更に不気味です。
 活動は昼間で、最後に飛び立って行きましたが、飛翔している時はオレンジ色に見えました。



2015/6/6 馬場一秋