タマムシの死骸とツマグロヒョウモンの羽化
タマムシ(ヤマトタマムシ)の死骸がありました。発見した時はシデムシが2匹たかっていましたが、追い払って撮影しました。
タマムシは東京都では絶滅危惧U類となっています。埼玉県ではそうではありませんが、この10年以上姿を見ていませんでした。やっと出会ったのにこんな姿で大変残念です。
それにしても、これは何故ここにいたのでしょうか? 誰かが捨てた、というのは考えないことにします。鳥に襲われたが、鳥が落としてしまったというのが可能性が高そうです。あるいは、本当にここで息絶えてしまったのか。近くで棲息していることを信じて、生きている状態での出会いに期待し、これから気を付けて観察したいと思います。
この種類の背中の翅(鞘翅といいます)は、死んでも色が変わりません。本物を見たことはありませんが、有名な法隆寺宝物「玉虫厨子」は今でも美しいそうです。
私が子供のころは結構いたので、捕まえて家に帰ってくると「死んだらタンスに入れておいて。着物が増えるから」と祖母にいわれたことを記憶しています。その通り死んだあとはマッチ箱にいれてタンスにいれておきました。勿論、着物は増えませんでしたが。
拙宅の庭ではツマグロヒョウモンの羽化が続いています。 ふつう、見つからないように草木に埋もれたところに蛹を作るのですが、拙宅のツマグロヒョウモンは堂々と食草の枝に作っているのが多いようです。
右の方は、蛹から離れてスミレの枝につかまっていて、そろそろ飛翔しそうです。このスミレは初夏に濃い紫の花をさかせるのですが、「ビオラ・ソロリア"パピリオナケア"」という種類のようです。これが、花盛りの時は紫のじゅうたんのようでなかなかのものです。そして秋にはツマグロヒョウモンの幼虫の成長と羽化、ということでこのスミレは1年に2度私を楽しませてくれます。
この2年ほど幼虫が来なかったのですが、今年はこのように大量発生、ついにスミレは丸坊主となってしまい、残った幼虫は三貫清水の森と上尾の丸山公園に移送しました。意外とスミレが少ないようで、育ってくれていると良いのですが。
2012/9/15 馬場一秋