昆虫と植物の「コムラサキ」&紫色の花  

 


 コムラサキを至近距離から撮影できました(上段左 撮影9/11)。右側の翅だけが紫色になっていますが、左の翅のリンプンが剥げているわけではなく、見る角度の問題です。うまく光があたると左右両面が紫に見えます。コムラサキはしばらくの間数が減って心配しましたが、この3,4年で持ち直してくれて一安心です。撮影したものは結構翅が綺麗で、羽化して間もない状態のようです。前回のヒガンバナとキアゲハに続いて、2回連続ですぐ近くでチョウが見事なポーズを取ってくれました。何日も連続して駄目なことも多い中で、奇跡的です。

 ところで、植物にもコムラサキという種類があります。それが上段右の写真です。同じ日に撮影していますが、まだ紫色が薄いようです。秋が深まるともっと濃く美しい紫色になります。コムラサキに似ている植物で、ムラサキシブというのとヤブムラサキというのがあります。この「会員のページ」で植物のことをレポートされている若本孝雄様に写真をお送りして見ていただきましたが、本物を見ても識別は難しいほど似ているそうです。とりあえず、ここではコムラサキとしておきます。
 
 他に、昆虫と植物で同じ名前はオオムラサキ、ミヤマクワガタがあります。昆虫のオオムラサキは日本の国蝶、植物に同じ名前が使われているのは盗作みたいで、ちょっと気に入らないですね。また、植物のミヤマクワガタは高山植物です。他に、ヤマトシジミというのがチョウと貝にあります。
 余談ですが、あるクイズで「カラスジジミ」というのは昆虫か鳥か貝か、というのがありました。答えは昆虫(チョウ)です。但し、高山蝶で残念ながら三貫清水の森にはいません。

 ついでに、今回はムラサキ特集にしてやれと、紫色の花をいくつか探してみました。左下はイモカタバミ、右下はヤブランという種類です。これらも9/11に撮影しています。地味ですが、紫色の花はいぶし銀のような存在感があり、赤や黄色の花と比べるとちょっぴり暑さを忘れさせてくれる感じがします。

                                                         2011/9/17 馬場一秋