アカボシゴマダラ 春型 在来種を駆逐か?

 

 

連休中に気付いていましたが、アゲハの春型くらいの大きさで白っぽい蝶が梢の高いところを飛翔していました。飛び方を見るとタテハチョウの仲間ですが、色はシロチョウのよう。昨年までは見たことのないチョウです。連休中から夏に向かうにつれて数が増えてきました。おそらくあれだろうと推定していましたが、本日捕獲に成功して確認できました。以前もいたと思われますが見落としていたようです。 
 思ったとおり、魚で言えばブラックバスである外来種のアカボシゴマダラの春型でした。似た種類で日本在来のゴマダラチョウというのがおり、これの春型の可能性も少し有りましたが、ゴマダラチョウではありませんでした。
 写真のように翅の裏面はほとんど白で、高いところを飛翔している時は裏面を見るわけですので、シロチョウの仲間のように見えたのも無理ありません。名前の由来になった表面の「アカボシ」もありません。
 ゴマダラチョウもこのアカボシゴマダラも幼虫時代は「エノキ」という木の葉を食べます。2009/8/16のリポートでも書きましたが、ゴマダラチョウは雑木林の林縁に生育する比較的大きい成木に幼虫が付いているのに対して、アカボシゴマダラはそのような環境では見つからず、広場や道路脇の日当たりがよいオープンな環境に生育する0.5mから2.0mぐらいのエノキの幼木を好んでいて、棲み分けしているためゴマダラチョウを駆逐することはないのでは、とのことでした。確かに昨年秋に三貫清水の森でアカボシゴマダラの産卵を目撃しましたが、道路に面した幼木のエノキに産卵していました(右の写真)。
 ただ、私の見た感じではゴマダラチョウが減っているようなのです。
以前は鴨川の中に生えていた木の樹液を吸いに来ていたのですが、伐採されてから来る場所が分からなくなってしまいました。今年は確認しておこうと思います。
                                                                           
                                                  


                                                  















  
                                                      2011/5/21 馬場一秋