産卵間近? ハラビロカマキリ

 

 
 秋らしい陽気の21日、2週間ぶりの散策を行いました。チョウではモンシロチョウ、モンキチョウの2大巨頭とヤマトシジミを見ました。キタテハはさすがにもう居ませんでした。テントウムシもまだ元気でした。
 写真はハラビロカマキリです。仲間にはオオカマキリ(一番大きい)、チョウセンカマキリ(一番多い)、コカマキリ(一番小さい)がいますが、名前の通り体長が寸詰まりで、横幅の広いのがこのハラビロカマキリです。写真のものは産卵が近いようで、ハラビロのお腹が縦方向にも膨らんでいます。カマキリの仲間は人(に限らず動くもの)が近付くと、すぐ気付いてジロリとこちらを見るのですが、この時も顔を曲げて視線を送ってきました。何度経験しても、睨まれるとビビるのですが、更にこの時は産卵間近のハラビロカマキリがガンを飛ばしてきたのですから、余計迫力がありました。
 ところで、「カマキリに積雪の予知能力があり、高い所に産卵すると大雪」という研究がありました。本も出ていて、この「会員のページ」の管理人の方の2006年10月27日の報告で紹介されています。発表された方はこの研究で某大学から博士号を授与されておいでですところが、別の方がこれは「誤りである」との結論を出したのだそうですこの方は弘前大学名誉教授で、しかも専門が昆虫学というプロ中のプロ。調査の結果、雪に埋もれてもカマキリの卵は春が来れば孵化するので、雪を避ける必要はない、ということを発見したのだそうです。
 予知能力を持っている、と主張された方は大学関係者でなくアマチュア研究家です。
アマチュア研究家が何年もかけて一人でこつこつ調べたのに対し、先生の方は学生を使ったようで膨大なデータを短期間で調査しています。フェアでないような気がしますし、夢が壊された感じがしますが事実としては今の所先生の意見の方に分があるみたいです。










                                                        2010/11/21 馬場一秋