「秋」と言ってよいかな?

 

 
  9月に入りましたが猛暑は続いています。その年の最高気温は9月に入ってからというのは昔から結構ありますが、とにかく連日35度以上で、いいかげんにしてくれと言いたくなりますね。
 それでも秋に鳴く虫も出てきました。写真左はアオマツムシです。バッタの仲間の特徴ですが、体より長い触角を持っています。これは明治時代に中国大陸より日本に入り帰化した外来種という説が一般的ですが、原産地はハッキリしていないようです。木の高いところにいることが多く、あまり姿を見ることが少ないのですが、今日は地面に降りてきてくれました。鳴き声はリーリーリーという感じです。チンチロリンとなくのは、マツムシという種類で、これは茶色です。このマツムシは純国産です。
 アリとキリギリスというイソップ物語がありますが、私はあれは大嫌いです。キリギリスなど秋に鳴く虫は音楽を奏でて人をいやしてくれていたのに、遊びほうけていた怠け者とみなされるのは気の毒です。アリはひどいときには家を倒したりする害虫なのに、働き者と賛美される。特に、私は大事に飼っていたハチ(アシナガバチを虫かごで飼っていたことがあった)やコオロギが、アリの襲撃にあって皆殺しされたことがあって、アリは好きでないのです。
 このイソップ物語は、幼稚園の時紙芝居で初めて見たと思います。小学校の時は、学芸会の出し物によく使われていた記憶があります。働かないとダメだ、という教訓のためにでしょうけど、昆虫を愛する(アリも昆虫だけど)私は厭な思いで見ていました。尤も、こういうストーリーは我が国で改変されたもののようで、オリジナルはアリは餓死したキリギリスを食べてしまう、という話らしいです。これの方がアリのエゲツナサを表していて私には合っています。
 同じ帰化した昆虫である、アカボシゴマダラが今でも優雅に舞っています。最近は、三貫清水のチョウの王様みたいな貫禄です。良いポーズが撮れたので、7月続いて掲載します(右)。このほか数が多かったのはムラサキシジミでした。これも秋になってから多くなる種類です。もうすぐ、ウラギンシジミが乱舞するようになるのも楽しみです。

















                                                          2010/9/5 馬場一秋