冬も元気 キチョウ

 

水を飲んでいるキチョウです。活動する期間は長く春先から最近では12月でも元気な姿をみせてくれます。モンキチョウというのもいますが、これには羽の表に赤や黒の紋があり、一方このキチョウは羽に黒い縁取りがありますが、紋がないのが違いです。

キチョウのオスとメスの違いは羽の色で区別できます。オスの方が色が濃く、メスは少し白っぽい色をしています。写真では羽の表面が見えませんが羽の縁に黒い部分があり、この面積が秋が深まるのに比例して、徐々に狭くなっていきます。キタテハのように急に変身して秋型になる種類がほとんどですが、キチョウは徐々に変身していくわけです。時系列を追って調べたことはありませんが、仕事をリタイアした後の楽しみの一つに考えています。

キチョウはモンシロチョウに次いでどこにでもいるチョウですが、採集マニアに聞いてみると、いろいろのチョウを見てきたが、やはりモンシロチョウが一番好きという人が結構います。釣りで言えば「ヘラに始まりヘラに終わる」というやつでしょうか(ちょっと違うかな)。ところが、キチョウが一番好き、という人に会ったことがありません。いつの世でも、ナンバー2は実力のわりに影がうすいのですが、キチョウはどうもその立場にあるようです。

 

 

2006/11/05 馬場一秋