瑠璃の輝き ルリタテハ

 

久しぶりにチョウの登場です。北池付近でルリタテハに出会いました。名前のように青地に瑠璃色(水色)のラインが売りの美しいチョウです。タテハチョウ科に属し、飛翔はほかのタテハチョウ科のチョウと同様きわめて軽快。これまでもこのチョウが北池付近を飛び回っている姿は何度も見かけましたが、なかなか静止してくれずシャッターチャンスがありませんでした。今日は秋になって夏の猛暑の疲れがでたのか、静かにとまってくれていて、簡単に撮影できました。

とまる時は、このように羽を開いた姿勢が多いのですが、この姿勢でとまると、羽の縁にある瑠璃色のラインが上下つながって見えます。自然に止まっている時の模様がチョウの真の姿といわれますが、正にこれがそうです。

ルリタテハは同じタテハチョウ科のヒオドシチョウ(三貫清水の森で時々見ます)やキタテハ(これはまだまだいっぱいいる)と同様、樹液に集まるのですが、夢中で液を吸っているので小学生になる前には、手掴みで結構簡単に採集していました。それを虫籠に詰め込んで、成果を競い合っていました。その後こちらが成長して体が大きくなってきたためか、小学校高学年以上になると接近に気づかれるようになって、手掴みが難しくなってきました。

写真のものは、羽にちょっと損傷があって、8月初旬に発生したものと思われます。これは夏型ですが、もうすぐ秋型が発生します。このチョウは夏型と秋型の姿があまり変わらないのですが、秋型は羽のギザギザが少し深くなり、羽の裏面が黒っぽくなります。秋型は鳥などの餌食にならなければ、成虫で越冬します。越冬する時は、適当な場所を見つけるとそこに定住するそうです。ある昆虫愛好家の自宅の軒先が気に入って、そこを越冬の場所としていた観察記録を読んだことがあります。それによると厳冬期でも、暖かい日は散歩(?)に出かけることがあるようです。

 2005/9/17 馬場一秋