今年は当たり年 クロアゲハ

 

今年の三貫清水の森ではクロアゲハが多いようです。漢字で書くと「黒揚羽」。余談ですが、昆虫の名前は漢字で書いた方が趣がありますね。

写真はオス。南池の縁の木の枝にとまっているところを撮影しました。南池の周辺はよくクロアゲハが飛んでいますが、ここは蝶道の一部になっているようです。

チョウには一定して飛ぶルートをもつ種類があり、このルートを蝶の道、蝶道といいます。特にアゲハチョウ科のチョウには、この行動がよくみられます。昆虫採集を趣味にしていると、子供でもアゲハチョウの仲間がよく来る場所があるということがわかってきます。釣りではないですが、このポイントを知っているかどうかが初心者と経験者の差でした。ある時採集仲間の誰かがどこかで聞いてきて、「蝶道と言うのだ」と吹聴していたのを思い出します。

飛ぶルートは食草の位置、飛ぶルートにある葉の明るさなどが影響しているといわれています。したがって、時間帯によって蝶道は変化しているそうです。また、種類ごとにそれぞれのルートがあり、アゲハは明るい場所を、クロアゲハは暗い場所を飛びます。この行動は、オスがメスを探す効率的な方法といわれています。種類ごとのルートがあると、オスは同じ蝶道を飛ぶメスを見つけられる可能性が高くなるといわれています。

通学の時、気に入った人を見るために毎日同じ電車の同じ場所に乗るようにしたり、会社員になったら、本社に行った時は用も無いのに必ず人事部に寄ったり(大体どの会社でも秘書室と人事部が可愛い娘を採用してしまう)した経験のある方も多いのでは。実はかく申す私もそう。こういう行動を人道というとちょっと変ですね。

2005/8/13 馬場一秋