羽化直後のアブラゼミ

 

8月15日、オリンピック観戦の合間を縫って三貫清水の森を散策しました、若本さんとお会いした後、南池の上の茂みを観察していると、じっと止まったままのアブラゼミを発見しました。カメラを近づけても動かない。これは!とピンときてその周りの葉の裏を見てみました。思ったとおり、抜け殻がすぐそばにありました。これは、羽化数時間後の状態と思われます。

セミが羽化するところを見た方おいででしょうか?ほとんどいないと思います。というのはセミの羽化はほとんど夜だからです。昆虫が趣味の私の生涯でもセミの羽化を完全に目撃したのは1回のみ(途中から見たのは2回ありますが)。それは、小学生の時。夜、暑さしのぎに庭を散歩していた親父が、何かをつかんで戻ってきました。何かと見ると、「歩くセミの抜け殻」でした。地中から出てきてこれから羽化しようとする状態です。それを部屋の網戸に止まらせると、しばらくすると静止し、羽化が始まりました。これはアブラゼミでしたが、出てきたばかりのセミは、羽も体も真っ白でした。他のセミもそうですが、羽化直後のセミは白い色をしています。それに段々色がついてくるのですが、その一部始終を見ることができました。生命の誕生(厳密にはちょっと違いますが)を目の当たりにしたのは、小学生ながら感動的でした。

三貫清水の森で、深夜木の根っこのあたりをじっくり観察していれば土中から「動く抜け殻」が出てくるのをみることができると思います。金曜日か土曜日の夜、何人かで持ち場を決めて観察してみませんか。ご賛同される方、御連絡ください。7,8人は必要と思いますが。

 

2004/8/15 馬場一秋