ちょっと珍しいトンボ コシアキトンボ

 

これはコシアキトンボのメスです。シオカラトンボのメスであるムギワラトンボに似ていますが、黄色い部分が狭い。腰(トンボの腰ってどこだと聞く方もいそうですが、まあ想像してください)の部分だけ色が変わっています。特にオスはこの部分が白く、確かにそこだけあいているように見えます。飛んでいる時はその白い部分だけ目立つので、他のトンボにはない独特な姿を見せてくれます。

余談になりますが、チョウでもトンボでも飛翔する姿はそれぞれに特徴があり、見慣れてくると飛んでいる姿だけで、大体どんな種類か分かるようになります。差が出るのは大きさと羽ばたき方です。アゲハチョウ科、シロチョウ科、ジャノメチョウ科、シジミチョウ科、セセリチョウ科はパタパタパタと羽を動かしつづけます。マダラチョウ科とタテハチョウ科はパタパタとやった後グライダーのように羽を動かさず水平に開いたまま滑空します。とくにマダラチョウ科のチョウは滑空状態がほとんどです。この方法で台風に乗って遠く海外から飛んで来たりします。

さて、少年時代、このコシアキトンボはさいたま市にはあまりいない種類でした。小学校3,4年くらいの時家のそばでこのトンボが飛んでいる発見、昆虫仲間数人で追いかけ回した記憶があります。追跡数十分、一番腕の立つテッチャンというガキ大将が捕獲に成功、みんなでその姿を見ました。オスでしたが、皆その白い腰にうっとりしたものです(ちょっと変な表現かな?)。

特に南方系であるような説明は図鑑をみてもないので、温暖化の影響とはいいきれないのですが、今年はよくこのトンボの姿を見かけます。今年のこの状況に関する謎が解けましたら、またリポートします。

 

2004/08/14 馬場一秋