三貫清水で1月に「葉痕(ようこん)」と「冬芽」の観察会を開きました。

 葉痕は、枝から葉が落ちた後に残る模様です。これが動物の顔や人の顔などに見えたりして、観察するとなかなかおもしろいのです。

 枝の先では、新芽が冬の寒さの中で、春を迎える準備をしています。




 まず、葉痕から紹介します。

 木の枝から葉が落ちた後、そこにさまざまな模様ができます。木の種類ごとに、形はいろいろ。いろいろなものに似て見えます。目や口のように見えるのは、水が通っていた穴の跡(あと)です。


オニグルミ
 ヒツジ年にちなんで、最初はオニグルミです。ヒツジにそっくりだと思いませんか?
 枝には、こんな風に、ヒツジの顔がいくつも並んでいます。


ハリエンジュ
 これはハリエンジュです。ギリシャ神話に出てきそうな獣神(けものの神さま)のように、私には見えるのですが……。


ウツギ
 童話の絵本に出てきそうな顔です。


センダン
 これは何でしょう? ピエロでしょうか。


クワ
 枝がおしゃれな指環をしているように見えます。


タラノキ
 ネックレスのように、枝をぐるりと取り囲むような葉痕もあります。


アオギリ
 中央に手形(足形)があるような感じです。


トチノキ
 これは大きな葉痕です。タテ1センチ半ほどあります。葉痕の上に見えるのは、新芽です。


トチノキ
 こちらは、トチノキの枝先に付いている冬芽です。林の中で見かける冬芽の中で一番大きくて、しかも、樹脂を含んで、黒光りしています。冬芽の王様といったところでしょうか。


ブナ
 空に向かって、いかにも勢いよく伸びていきそうな冬芽です。


ガマズミ
 こちらは何だか枯れた枝のように見えますが、ちゃんと冬芽は育っているのです。


カツラ
 小さな小さな冬芽です。


ニワトコ
 林の中にあるさまざまな木の中で、早春に真っ先に芽吹きを見せてくれるのはニワトコです。


ネコヤナギ
 まだ硬(かた)い殻(から)をかぶったネコヤナギの新芽です。この殻が取れると、白い綿毛が出てきます。


クロモジ
 左の細長いのが葉芽、右の丸いのが花芽です。


サザンカ
 サザンカも花芽の下に、小さな小さな葉芽が付いています。